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【フランスのお店】ゴミを出さない生活「ゼロ・ウェイスト」を叶えるオーガニックショップ

2016.12.19



BIO(ビオ)=オーガニックへの意識が高いフランスでは、専門店だけでなく、ごく普通のスーパーでも立派なビオコーナーを構えているところがほとんど。かつて一部の人たちの間で盛り上がっていたムーブメントは、今ではすっかり幅広い層に定着したと言えるでしょう。


しかし、さらにその一歩先、ゴミを極力減らす生活を目指す「ノー・ウェイスト」という概念が注目を集めています。


今回訪ねたのは、まさにその「ノー・ウェイスト」を体現している、この夏フランスの西部に位置する街ナントの中心地にオープンしたÔ Bocal (オ・ボカル)。どんなお話が聞けるのか楽しみです。



−サリュー(こんにちは)!


ボンジュール! 私はオーナーのジョアンナ。

−よろしくお願いします。

今日は共同オーナーのマリンヌがいないけれど、私がお店を案内するわ。



−よく話題に上がるお店だったのでずっと来たかったんです。

クラウドファンディングでの助けもあって、念願のお店をオープンすることができたの。

−オープンは今年でしたよね?


そう、今年の7月1日。


−たくさんの人が資金提供をしたということは、コンセプトが魅力的な証拠ですね。


このお店のいちばんの特徴は、すべての商品が一切包装されていないということ。

−どうやって持って帰るんですか?


お客さんが好きな缶やボトルを持参して、そこに欲しい商品を入れて量り売りするスタイルなの。


−なるほど。


どの食材や製品も全部オーガニックで、ナント周辺の生産者から直接買い付けているものがほとんどなのよ。


−そこが、このお店のこだわりなんですね。


シリアルや穀物の量り売りをしているところはあるけれど、Ô Bocalのようにすべての商品が量り売りなのは珍しいわね。


−確かに、お店に並んでいるディスペンサーの数には圧倒されます!



そうね。小麦や米粉のような粉ものからシリアル、グラノーラ、パスタ、塩、砂糖、スパイス、ナッツ類、ドライフルーツ…いろいろあるわ。


−チョコレートやクッキーもあるんですね。


ええ。アペリティフ用のクラッカーもあるし、もちろん紅茶やハーブティー、コーヒーも何種類か揃えているの。



−うわぁ、ハーブティーは良い香りがしますね。


ナントの近くで手摘みされているハーブティーだから香りも格別なのよ。


−値段の下に書いてある17kmというのはどういう意味ですか?


それは、このお店から生産場所までの距離。

−この握手のアイコンは?

生産者から直接買い付けているという印よ。



−値段のラベルにいろんな情報が載ってるのは親切ですね!


このお店に来るお客さんはとにかく好奇心が旺盛で、いろんなことに関心があるから。


−お店に初めて来たお客さんはこのシステムに戸惑ったりしませんか?


いいえ、お店でも空のジャーやボトルを売っているから、手ぶらで来てもお買い物できるの。



−なるほど。


まずは空の状態で入れ物の重さを量って、商品を詰め終えたらもう一度計量すればOK。



−あ、ル・パルフェの密封ビンですね。


やっぱりフランス製のル・パルフェがいちばん。 機能性だけでなく昔から変わらないデザインもかわいいから。



−あちらの棚の銀色のサーバーの中には何が?


オイルやビネガーよ。


−ワインやジュースは、さすがに瓶入りなんですね。


ただ、飲み終えた空き瓶は返却してもらうシステムで、それをきれいに洗浄して再利用しているのよ。



−この塩もいろんな種類がありますね。


そば粉、海藻、赤ワイン入り、おもしろいでしょ?


−野菜も見るからに新鮮。


全部ナントから20kmしか離れていない畑で3人の若者たちが育てている有機野菜や果物よ。


−へぇ!


今日は配達前だからあまりたくさん種類がないのが残念だけど、産地直送だから自然と旬のものばかりになるの。



−ニンジンも、いろんな色や形がありますね。


そう、自然そのままの色と形。

−珍しい野菜もあるんですか?

ええ、お客さんからどんな風に料理するのか聞かれることもあるわ。


−レシピの話で盛り上がるのは楽しそう。


お客さんとコミュニケーションを取りながら紹介できるのはとてもうれしいことだわ。


−そもそも、このお店を開くきっかけはなんだったんですか?


ブルターニュの田舎育ちだった私には、庭で採れた果物や野菜、父が釣ってきた魚を食べるのがごく自然なことだったの。


−ふむふむ。


大学に通うためにナントでアパート暮らしを始めたとき、みんなと同じようにスーパーで買ったものを食べることについては特に問題はなかったんだけど…。


−だけど?


生ゴミをコンポストに捨てられないということが、アパート暮らしでの一番のストレスだったの!


−かなり珍しいタイプのストレスじゃないですか?!


田舎ではコンポストがあったから。日々大量に出るゴミをアパートのゴミ箱に捨てることが本当にフラストレーションで。


−なるほどねぇ。


その頃から少しずつ、エコロジーやオーガニックへの関心が高まって、そういう団体に参加するようになったの。


−共同オーナーのマリンヌさんも似たような感じだったんですか?


マリンヌとはその団体で知り合ったのよ。そのときは2人とも違う仕事をしていたけど、自分たちが求めていることはこれだ、という結論に達して。


−それで、このお店をスタートさせたのですね。


最初は迷いがあったけど、ベア・ジョンソンが書いた『ゼロ・ウェイスト・ホーム』に出会って、やっぱりゴミを出さない暮らしは可能なんだ!と背中を押された感じがしたわ。


−オーガニックとゴミ減量のコンセプトが生まれた瞬間ですね。


ナントは元々エコロジー活動に力を入れている街だったから、きっと私たちが思い描いたような店を待ち望んでいる人たちが多いと思っていたわ。


−関心はあっても、いざやろうとするとなかなかハードルは高いものですが…。


だからこそ、エコ&オーガニックな暮らしを実現できるお店を、あえて誰もがアクセスしやすい中心地に作ったの。


−食品のほかにもあるんですよね?


正真正銘のマルセイユ石鹸や、固形シャンプーなどのスキンケア商品、洗剤も売っているわよ。




−この物体は?


これは固形の歯磨き粉。歯ブラシは竹とバイオ系プラスチックでできているから全部土に還るの。


−へー、キャンディみたいでおもしろいですね。


ほかにも、フランスのクリエイターさんが作る布ナプキンや布製ティッシュ 、布製コットンパッドもあるわ。月経カップも人気よ。



− このトリコロールの風呂敷もステキ!


でしょ! これはナント在住のクリエイターさんの手作り。風呂敷はなんでも包めて素晴らしいわよね。



−この、レジ横にある瓶にいっぱいのメモはなに?


これはお客さんが書いてくれたこの店へのメッセージ。

−どんなことが書かれてるんですか?

クリスマスプレゼントを包む風呂敷がほしいとか、豆腐を売ってください、とか。


−豆腐、私もぜひ売ってほしいです!


ナントで豆腐を作ってくれる人がいると良いんだけど、冷蔵食品は配達が難しいから今のところ実現の見込みはないの。残念。


−それでも、これからどんどん新しいものが増えていくのが楽しみですね。


ええ、いろんなオーガニックの品物を紹介していくから、また遊びに来てね!



まだ20代のジョアンナさん。共同経営者のマリンヌさんと二人三脚で、包装無し・オーガニック・地元の生産者という新しいコンセプトをゆっくりと、けれども着実に形にして、一歩ずつ前進しています。お客さんとの会話を大切に、人と人がつながる、原点回帰かつ未来に繋がるこのお店が、どんな風に人や街に影響を与えていくのか、興味津々です。




Ô Bocal

住所:3 rue de l'Hôtel de Ville 44000 Nantes

Email : contact@obocal.com

OPEN:10:00-19:30 日・月曜休

公式サイト: http://www.obocal.com




■著者プロフィール
Tricolor Parishttp://tricolorparis.com
トリコロル・パリはフランスに暮らす荻野雅代と桜井道子、ふたりの日本人からなるユニット。パリ関連のガイドブックを執筆・撮影するかたわら、2010年にスタートしたサイトにて、パリのおすすめショップやレストラン、イベント・観光情報はもちろん、フランスのニュースやパリの天気を服装で綴る「お天気カレンダー」など、独自の目線で「フランスの旬」を日々発信している。

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