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​プロダクトごとに自由に変化するスタイルが人気|プロダクトデザイナー・ダニエル・ベッカー

2016.12.28



モダン、シンプル、ミニマル、クリーン、有機的……。いくつもの側面を持つ、ダニエル・ベッカーさんのデザイン。

「自分の中で決まったスタイルはないんだ。同じものを繰り返してデザインするのは好きじゃなくてね。だから一見してわかるような自分の作風というものはないんじゃないかな」と話します。



ダニエルさんがザインするのは、照明器具や家具などのプロダクトと、メッセや展覧会での空間デザイン。ドイツ・ブラウンシュヴァイクの造形芸術大学卒業後、2010年に自らのスタジオ「ダニエル・ベッカー・デザインスタジオ」をベルリンに設立しました。

現在は「グーグルUK」や「シティバンク・シンガポール」など、ドイツ国内だけでなく、世界中のクライアントにデザインを提案しています。

数々の優れた作品は、これまでにジャーマン・デザイン・アワードやインテリア・イノベーション・アワードを始めとする賞にノミネートされました。


デザインは依頼者との共同作業





私がダニエルさんの作品を最初に知ったのは、ベルリンのアップサイクリング会社のためにデザインされたキャビネットでした。「45」と名付けられた製品は、45度と90度の角度で板を組み合わせることで、幾何学模様を描いています。色は素材の木目を活かすように白くペイントされていて、モダンでミニマル、かつノーブルな印象を受けました。素材となっているのは、じつは荷物輸送の荷台として使われる木製パレットの廃材です。でも製品からは、まったくわかりません。




「パレットを使って家具をデザインしてほしいという依頼を受けたとき、パレット自体を見せるようなデザインはしたくなかったんだ。当時そういったデザインはもうずいぶん広まっていて、新鮮味がなかったのでね」


そこでパレットを素材にしながらも、それを意識させないモダンなデザインを提案。この「45」シリーズは、グリーン・プロダクト・アワードで2位に輝きました。


「デザインは、依頼者とデザイナーのコミュニケーションが大切。まず提案して、そこから話し合いを重ねて進めていくんだ」


と話すとおり、自分の作風を押し付けるのでなく、あくまでも依頼先との共同作業でデザインをするのがダニエルさんの考え方です。




たとえば、黒いエナメルを何層も施した「エミリー」というペンダントライトのシェードは、「45」とは違って、ややクラシックな優しい曲線が特徴です。この製品はベルリンで作られていて、シェードのカーブは職人さんが一つずつ手作業でつけているそうです。


作品ごとに異なるデザインのインスピレーションは、日々の生活かを送る中で自然にストックされていくのだとか。映画や写真を見たり、友人と話したりするうちにアイデアの引き出しが増えていき、相乗効果が生まれるのだと話します。



変化の速さに、デザイナーはどう対応するか





新進気鋭の若手プロダクトデザイナーとして、いくつもの仕事を抱えるダニエルさん。1つの製品を作り出すのにかける時間は、他のデザインと並行しながら1〜2ヵ月程度です。


「理想的には、いったんデザインしたら6ヵ月後にチェックできれば新たな視点で見られるからいいのだけど、それは現実的ではないよね」


プロダクトデザインの世界は流行の変化が速く、デザインの傾向は数年ごとに変わるそうです。デザインは、依頼を受けて行う仕事。満足できるまで果てしなく時間を使えるわけではありません。


さらに今は、安い家具が外国からも輸入されてデザインが多様化し、複雑な状況になっているそうです。


「だからこそ、これからデザイナーを目指している人はどんな路線で行くのかを考えないと」と、ダニエルさんは言います。


デザインへの情熱と冷静なビジネスの視点を持ち合わせた発言に、若手として活躍している理由が見えたように思えました。


■Daniel Becker Design Studio:http://www.danielbecker.eu/


■著者プロフィール

久保田由希(くぼた・ゆき)

東京都出身。出版社勤務の後、フリーライターとなる。ただ単に住んでみたいという気持ちから、2002年にベルリンへ渡りそのまま在住。著書や雑誌への寄稿を通して、ベルリン・ドイツのライフスタイルを中心とした情報を発信している。散歩をしながらスナップ写真を撮ることと、ビールが大好き。著書に『ベルリンの大人の部屋』(辰巳出版)、『歩いてまわる小さなベルリン』(大和書房)、『かわいいドイツに、会いに行く』(清流出版)ほか多数。新刊『きらめくドイツ クリスマスマーケットの旅』(マイナビ出版)が発売されたばかり。

ホームページ:Kubota Magazin

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